奇襲戦法の基礎知識 鬼殺し戦法とは

f:id:Fireworks:20180111001403j:plain

奇襲オブ奇襲

鬼殺し戦法とは、将棋の奇襲戦法のひとつです。

意外性のある派手な手順と決まったときの破壊力は「奇襲」の名にふさわしく、戦法のネーミングの良さと相まって、最も有名な奇襲戦法なのではないでしょうか。

鬼殺し (将棋) - Wikipedia

鬼殺し(おにごろし)は、将棋の戦法の一つ。

奇襲戦法である。

そのルーツは、大正時代末期、大道詰将棋を出題していた野田圭甫が「可章馬(かしょうま)戦法」という本を売り出したことによるという。

「可章馬戦法」の本を売っていた時の売り文句が「この戦法を使えば鬼も逃げ出す、鬼も倒せる」ということから、この名がついたとされている。

英語名称はDemon Slayer。

単騎の桂

鬼殺しの仕掛けは主に2パターンあり、いきなり襲いかかるパターン(第1図)と、いったん▲7八飛と回ってから攻めかかるパターン(第2図)があります。

いずれも、桂が切り込み隊長です。

【第1図は5手目▲6五桂まで】
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v王v金v銀v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・v角 ・|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・v歩 ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ 桂 ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ 角 ・ ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 ・ 銀 金 王 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=5 ▲6五桂まで
【第2図は5手目▲7八飛まで】
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v王v金v銀v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・v角 ・|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・v歩 ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 桂 歩 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ 角 飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 ・ 銀 金 王 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=5 ▲7八飛まで

ここでは第1図以下のさわりの手順だけ紹介します。

非常に有名な手順です。

第1図以下の指し手
      △6二銀
▲7五歩  △6四歩
▲2二角成 △同銀
▲5五角  (第3図)

【第3図は11手目▲5五角まで】
後手の持駒:角 
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金v王v金 ・v桂v香|一
| ・v飛 ・v銀 ・ ・ ・v銀 ・|二
|v歩 ・v歩 ・v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・v歩 ・v歩 ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ 歩 桂 角 ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 ・ 銀 金 王 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=11 ▲5五角まで

第1図以下、▲5三桂成や7三の地点への攻めを受けるには△6二銀が自然。

続いて先手は▲7五歩と突いて7筋の攻めを見せます。

これに対し桂を取りにいく△6四歩も自然な一手ですが、先手は角交換から▲5五角(第3図)と打ちます。

第3図以下、銀取りを防ぐ△3三銀に対し▲6四角とすれば、▲7八飛(ここで三間飛車が登場)の応援もあって後手は5筋と7筋を同時に受け切れません。

奥が深い奇襲戦法

正しい後手の応手の一例としては、△6二銀のところ△6二金としておけば、金の強い利きを活かして受け切れます。

また、つぶれ形として有名な第3図ですが、実はここからでも後手は受け切ることができます。

△6二金以下の指し手、第3図からの後手の正しい受け方、戻って第2図以下の指し手などなど、鬼殺し戦法についてより詳しく知りたい方は、「これで万全!奇襲破り事典」(本間博六段 著。2017年将棋書籍売り上げランキング6位)を参照ください。

奇襲戦法をあなどることなかれ。

とても奥が深いです。

関連記事

www.thirdfilerook.jp