【2018年10月更新】三間飛車の基礎知識、定跡まとめ

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三間飛車戦法の基礎知識、定跡をまとめました。

詳細記事へのリンクも載せています。

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はじめに

三間飛車戦法

【参考図は3手目▲7八飛まで】
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v王v金v銀v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・v角 ・|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩v歩v歩v歩|三
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ 角 飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 銀 金 王 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=3 ▲7八飛まで

飛車を7筋(後手番の場合3筋)に振って戦う、振り飛車戦法のうちのひとつです。

「石田流」をはじめ、「真部流」、「コーヤン流」、「4→3戦法」、「トマホーク」、「三間飛車穴熊」などなど、派生する戦術が非常に多いのが三間飛車の特徴のうちのひとつです。

四間飛車と比べて、▲5七銀型に手損なく組めるというメリットがあります。

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石田流三間飛車の基礎知識、定跡

石田流本組

【参考図は31手目▲5八金左まで】
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・v金 ・v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・v金 ・v銀v角 ・|二
| ・ ・v歩v銀v歩v歩 ・v王 ・|三
|v歩v飛 ・v歩 ・ ・v歩v歩v歩|四
| ・v歩 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| 歩 ・ 飛 歩 ・ ・ ・ ・ 歩|六
| 角 歩 桂 銀 歩 歩 歩 歩 ・|七
| ・ ・ ・ ・ 金 ・ 銀 王 ・|八
| 香 ・ ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=31  ▲5八金左まで

石田流三間飛車とは、7六に飛車を浮いた三間飛車の陣形のことです。

そのうち石田流本組みとは、角交換がない、▲9七角・▲7七桂型の石田流のことを指します。

囲いには特に規定はありませんが、バランスを考慮し美濃囲いにするのが一般的です。

これは石田流すべての形に対していえます。

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升田式石田流

【参考図は23手目▲7七銀まで】
後手の持駒:角 
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・v金 ・v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・v銀v王 ・ ・|二
|v歩 ・v歩v銀v歩v歩 ・v歩 ・|三
| ・ ・ ・v歩 ・ ・v歩 ・v歩|四
| ・v歩 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 飛 ・ ・ ・ ・ ・ 歩|六
| 歩 歩 銀 歩 歩 歩 歩 歩 ・|七
| ・ ・ 金 ・ ・ ・ 銀 王 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 
手数=23 ▲7七銀まで

升田幸三実力制第4代名人が編み出した、攻め重視の石田流の布陣です。

角交換型で、▲7八金型であることが一番の特徴です。

角交換をして浮き飛車にすると、必然的に左辺下部が薄くなり角打ちに非常に弱くなるため、バランス重視で▲7八金型をとることになります。

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立石式石田流(立石流四間飛車)

【参考図は47手目▲5八銀まで】
後手の持駒:角 
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・ ・v金v王 ・ ・|二
|v歩 ・v歩v歩v銀v金 ・ ・ ・|三
| ・v飛 ・ ・v歩v歩v銀v歩v歩|四
| ・v歩 歩 歩 ・ ・v歩 ・ ・|五
| ・ ・ 飛 ・ 歩 ・ ・ ・ 歩|六
| 歩 歩 桂 ・ ・ 歩 歩 歩 ・|七
| ・ ・ 金 ・ 銀 ・ 銀 王 ・|八
| 香 ・ ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 
手数=47 ▲5八銀まで

アマチュア強豪の立石勝己氏が編み出した石田流構想です。

一般的には「立石流四間飛車」と呼ばれていますが、「真・石田伝説」(マイナビ将棋文庫)にて、「立石式石田流」という呼び名で紹介されています。

7筋だけでなく6筋の位も取った、大胆な布陣の石田流です。

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楠本式石田流

【参考図は▲1八玉まで】
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・v桂 ・ ・v金v金 ・v桂v王|一
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・v銀v香|二
|v香 ・v歩v歩v銀 ・v角v歩v歩|三
|v歩v飛 ・ ・v歩v歩v歩 ・ ・|四
| ・v歩 歩 歩 ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 飛 ・ 銀 ・ 歩 ・ ・|六
| 歩 歩 桂 ・ 歩 歩 角 歩 歩|七
| ・ ・ ・ ・ ・ 金 銀 ・ 王|八
| 香 ・ ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=0 ▲1八玉まで

アマチュア強豪の楠本誠二氏が発案した石田流構想です。

角を7七〜5九〜3七と移動して、B面攻撃を狙います。

また、端歩は突かずに▲1八玉型にします。

あらかじめ戦場から逃げておく、ということと、将来的に馬を作ってその馬を2八に引き返すスペースを作っておく、という遠大な構想です。

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新・石田流

【参考図は7手目▲7四歩まで】
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v王v金v銀v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・v角 ・|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ 角 飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 銀 金 王 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=7 ▲7四歩まで

鈴木大介九段が考案した7手目▲7四歩からの一連の新構想に付けられた呼び名です。

第32回(2005年)升田幸三賞に輝きました。

△7四同歩▲同飛に、△8八角成▲同飛△6五角、という切り返しが見えますが、▲5六角と合わせれば先手が十分に戦えます。

他にもいろいろな後手のカウンター手段がありますが、どの変化も先手十分に対応できると考えられています。

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久保流急戦(久保新手▲7五飛)

【参考図は11手目▲7五飛まで】
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・v王v金v銀v桂v香|一
| ・v飛v金v銀 ・ ・ ・v角 ・|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ 角 ・ ・ ・ 王 ・ ・ ・|八
| 香 桂 銀 金 ・ 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=11 ▲7五飛まで

2009年に行われた第34期棋王戦五番勝負第2局、▲久保利明八段 対 佐藤康光棋王(段位は当時)戦で、久保八段が披露した新手▲7五飛、およびその後の一連の構想に付けられた呼び名です。

この新手で、久保八段は第36回升田幸三賞を受賞しました。

角交換後に▲7七桂〜▲8五飛で飛車交換をせまるなど、中段飛車で暴れ回るのが狙いのひとつです。

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3・4・3戦法

【参考図は6手目△4二飛まで】
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v王v金v銀v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・ ・v飛 ・v角 ・|二
|v歩v歩v歩v歩v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ 歩 ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ 角 ・ 王 ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 銀 金 ・ 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=6 △4二飛まで

「島ノート 振り飛車編」(島 朗九段 著)で紹介されている、石田流の一種です。

後手番で石田流に組むための構想です。

△3五歩と突いたあと、角交換後の▲6五角を食らわないよう△3二飛とせず△4二飛と途中下車し、玉を7二まで移動してから△3二飛とします。

最初の「3」は△3五歩、続く「4」は△4二飛、最後の「3」は△3二飛を意味しています。

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4→3戦法

【参考図は10手目△3二飛まで】
後手の持駒:なし
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金 ・v金v銀v桂v香|一
| ・ ・v王 ・ ・ ・v飛v角 ・|二
|v歩v歩v歩v歩v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ 角 王 ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 銀 金 ・ 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=10 △3二飛まで

3・4・3戦法に影響を受けた戸辺誠七段が発案した新手・新戦法です。

3・4・3戦法と同じく、「後手番で石田流を目指す」という発想から生まれた戦法で、序盤の乱戦をできるだけ避け、より安定感を高めています。

△3五歩を省略しているのが特徴です。

そのため最初の「3」がありません。

「4」は△4二飛、「3」は△3二飛を意味しています。

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棒金戦法

【参考図は△8四金まで】
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・v金 ・v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・v銀v王v角 ・|二
| ・ ・v歩v銀v歩v歩 ・v歩 ・|三
|v歩v金 ・v歩 ・ ・v歩 ・v歩|四
| ・v歩 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| 歩 ・ 飛 歩 ・ ・ ・ ・ 歩|六
| 角 歩 桂 ・ 歩 歩 歩 歩 ・|七
| ・ ・ ・ ・ 金 ・ 銀 王 ・|八
| 香 ・ 銀 ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=0 △8四金まで

主に石田流対策で用いられる、金銀による押さえ込み作戦です。

数ある振り飛車戦法の中で石田流は、浮き飛車にして金銀よりも前線に飛車を配置する、特殊な作戦です。

ならばその飛車を狙って金銀を盛り上げて押さえ込んでしまおう、というのが棒金の狙いとなります。

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VS居飛車穴熊&持久戦の基礎知識、定跡

居飛車穴熊

     【参考図】
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v金v桂v玉|一
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v金v銀v香|二
| ・ ・ ・ ・v銀v歩v角v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・v歩 ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|九
+---------------------------+

三間飛車のみならず、すべての振り飛車の天敵。

それが「居飛車穴熊」です。

一般に、△4四歩を突くと△4三金型穴熊となり、突かない場合は△4四銀型穴熊となります。

△4四銀型の右金の方が玉に近い位置にあるため、玉の固さは基本的に△4四銀型のほうが勝ります。

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真部流

【参考図は33手目▲4六銀まで】
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・v金 ・v桂v王|一
| ・v飛 ・ ・ ・v角 ・v銀v香|二
|v歩 ・v歩v歩 ・v歩v銀v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・v歩 ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ 歩 ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 歩 歩 銀 歩 ・ ・|六
| 歩 歩 角 ・ ・ 金 ・ 歩 歩|七
| ・ ・ 飛 ・ ・ ・ 銀 王 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=33 ▲4六銀まで

対居飛車穴熊の作戦の中で最も美しい布陣、それが「真部流」です。

故・真部一男九段が愛用していたためこの名が付いた、とされています。

居飛車側が四枚穴熊に組むのをあえて阻止せず(△5三銀の時点では▲4五歩とは突かない)、目一杯穴熊囲いに手数をかけさせます。

その代わりに、三間飛車側は4筋(後手番ならば6筋)の位をとって▲5七銀型から▲4六銀と上がり、4筋位取り「四枚」美濃囲いを目指す構想です。

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コーヤン流

【参考図は31手目▲1六歩まで】
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・v金 ・v桂v王|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・v銀v香|二
|v歩 ・ ・v歩 ・v歩v角v歩v歩|三
| ・ ・v歩v銀v歩 ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|六
| 歩 歩 角 ・ 銀 金 桂 歩 ・|七
| ・ ・ 飛 ・ ・ ・ 銀 ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 王 ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=31 ▲1六歩まで

ノーマル三間飛車の伝説の棋書「コーヤン流三間飛車の極意」(中田功七段 著)によってその名が爆発的に普及した「コーヤン流」。

対急戦と対持久戦がありますが、最も有名なのは対居飛車穴熊のコーヤン流でしょう。

この居飛車穴熊対策のコーヤン流は、「島ノート 振り飛車編」(島朗九段 著)の命名で「中田功XP」とも呼ばれています。

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トマホーク

【参考図は▲6五歩まで】
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・ ・ ・v桂v王|一
| ・ ・ ・v銀 ・ ・v金v銀v香|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v歩v角 ・|四
| ・v歩 ・ 歩 ・ 銀 ・ 桂 歩|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 角 ・ 歩 歩 歩 歩 ・|七
| ・ ・ 飛 ・ ・ 王 銀 ・ ・|八
| 香 桂 ・ 金 ・ 金 ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=0 ▲6五歩まで

5筋の歩を突いてない居飛車穴熊を相手に、ノーマル三間飛車▲6七銀型から左銀と端桂の進出を軸に強襲を仕掛ける、超攻撃的戦法です。

左銀を6七→5六→4五と進出し、△8四飛と受けさせてから▲1七桂〜▲2五桂と跳ねるのが基本手順。

その後、▲6五歩と突いて角のにらみをきかせ、タイミングを見計らって▲1三桂成!からの強襲を決行します。

アマチュア棋界でタップダイスさんがトマホークを解説した電子書籍(「トマホーク解体新書」など)をリリースしたことが主なきっかけとなり、その名が広まりました。

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三間飛車藤井システム

【参考図は△7三桂まで】
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・v金v王v金 ・v桂v香|一
| ・ ・v銀 ・ ・ ・v飛 ・ ・|二
| ・v歩v桂 ・v歩v銀v角v歩v歩|三
| ・ ・v歩v歩 ・v歩v歩 ・ ・|四
|v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|五
| ・ ・ 歩 歩 歩 ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 角 金 銀 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ ・ 王 ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 銀 金 ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=0 △7三桂まで

四間飛車の藤井システムの思想、構想を三間飛車に応用した戦術です。

2016年度の第66回NHK杯テレビ将棋トーナメントで、佐藤和俊六段がこの三間飛車藤井システムを駆使し、羽生善治三冠(当時)を含む名だたる強豪を連破して準優勝したことでとりわけ注目を集めました。

居飛車穴熊対策の戦術であることはもちろん、居飛車の急戦にも対応した、変幻自在の布陣です。

2018年9月に佐藤和俊六段執筆の「緩急自在の新戦法! 三間飛車藤井システム」が発売されました。

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下町流三間飛車

【参考図は▲5六同飛まで】
後手の持駒:歩 
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・v金v銀v桂v王|一
| ・ ・ ・v銀 ・ ・ ・ ・v香|二
|v歩 ・v歩v歩 ・v歩v角v歩v歩|三
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 歩 ・ ・ 銀 ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ 歩 飛 ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 角 ・ ・ 歩 歩 歩 歩|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 王 ・|八
| 香 桂 ・ 金 ・ 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩 
手数=0 ▲5六同飛まで

小倉久史七段が自身の三間飛車の流儀に対して名付けた愛称、それが「下町流三間飛車」です。

小倉七段は、この愛称を用いて「下町流三間飛車―居飛穴攻略の新研究」という戦術書をリリースしています。

この棋書では、対居飛穴玉頭銀、▲5八金型石田流、▲7八金型石田流、相穴熊といった戦法が解説されています。

この中で、対居飛穴玉頭銀が最も独創的で勢いがあって粋(いき)な雰囲気が出ており、下町流三間飛車と呼ぶにふさわしい戦法なのではないかと思います。

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相穴熊

【参考図は36手目△4四銀まで】
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・v金v桂v王|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金v銀v香|二
|v歩 ・v歩v歩 ・v歩v角v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・v歩v銀v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 歩 歩 銀 歩 ・ ・|六
| 歩 歩 角 ・ ・ 歩 ・ 歩 歩|七
| ・ ・ 飛 ・ ・ ・ ・ 銀 香|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 金 桂 王|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=36 △4四銀まで

居飛車穴熊に堅さ負けしたくない、という人にとってうってつけでしょう。

振り飛車側も同じく穴熊に組んでしまいます。

この両者穴熊の戦型を「相穴熊」と呼びます。

三間飛車穴熊を目指すのであれば、まずは左辺にはあまり手をかけずに、さっさと玉を1九に潜り▲2八銀とハッチを閉めることを優先した方が良いでしょう。

穴熊が不十分なまま居飛車に戦いを起こされると、収拾がつかなくなる恐れがあります。

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ミレニアム囲い

【参考図は▲7九銀右まで】
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・v王v金 ・v金 ・ ・v飛 ・|二
| ・v銀v角v銀v歩 ・ ・v歩v歩|三
| ・v歩v歩v歩 ・v歩v歩 ・ ・|四
|v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|五
| ・ ・ 歩 歩 歩 ・ 歩 ・ 歩|六
| 歩 歩 桂 金 角 歩 桂 飛 ・|七
| ・ 銀 金 ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 王 銀 ・ ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=0 ▲7九銀右まで

四間飛車藤井システムが猛威をふるった世紀末から新世紀をまたぐころ(西暦2000年ごろ)、居飛車穴熊に代わる堅い囲いが求められた時代に登場した、▲8九玉型が特徴の新たな囲いです。

「トーチカ囲い」と呼ばれることもあります。

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天守閣美濃

【参考図は▲7八銀まで】
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・v王v銀 ・v金v銀v飛 ・ ・|二
| ・v歩v歩 ・v歩 ・v角v歩v歩|三
|v歩 ・ ・v歩 ・v歩v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|五
| 歩 歩 歩 ・ 歩 ・ ・ ・ ・|六
| ・ 王 ・ 歩 銀 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ 角 銀 ・ 金 ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ 金 ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=0 ▲7八銀まで

対振り飛車で用いられる、▲8七玉型の左美濃です。

玉が高い位置にいる美濃囲いであることから、「天守閣美濃」と呼ばれています。

故・松浦卓三八段が最初に指し、「松浦玉」とも呼ばれていたそうです。

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VS急戦&右四間の基礎知識、定跡

▲5七銀左型急戦

【参考図は△6四歩まで】
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・v王v銀 ・v金v銀 ・v飛 ・|二
| ・v歩v歩 ・ ・ ・v角v歩v歩|三
|v歩 ・ ・v歩v歩v歩v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|五
| 歩 ・ 歩 ・ 歩 歩 歩 ・ ・|六
| ・ 歩 ・ 歩 銀 ・ 桂 ・ 歩|七
| ・ 角 王 ・ 金 銀 ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ 金 ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=0 △6四歩まで

先手居飛車急戦VS後手ノーマル三間飛車で、居飛車側が船囲い▲5七銀左型に組んだあと4筋から仕掛けていく、昭和の時代によく指されていた急戦定跡です。

三間飛車側は、左銀を4二の位置で保留し、飛車を3二から2二に振り直して居飛車の仕掛けを待ち構えます。

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▲4五歩早仕掛け

【参考図は▲4五歩まで】
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・v王 ・ ・v金v銀v飛 ・ ・|二
|v歩v歩v歩v歩 ・ ・v角v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・v歩v歩v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・ 歩 ・|五
| ・ ・ 歩 ・ 歩 ・ 歩 ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 ・ ・ ・ ・ 歩|七
| ・ 角 王 ・ 金 銀 ・ 飛 ・|八
| 香 桂 銀 金 ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=0 ▲4五歩まで

先手居飛車急戦VS後手ノーマル三間飛車で、▲7九銀型船囲いから右桂を跳ねる前に▲4五歩と仕掛けていく急戦定跡です。

昭和後期になって再評価され、平成に入り実戦例が増えました。

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山本流石田破り

【参考図は8手目△6二飛まで】
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金 ・v金v銀v桂v香|一
| ・ ・ ・v飛 ・v王 ・v角 ・|二
|v歩v歩v歩 ・v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・v歩 ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ ・ 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ 角 飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 銀 金 王 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=8 △6二飛まで

山本真也六段が考案した、石田流封じの後手番急戦右四間飛車です。

右銀を上がる前に飛車を6筋に回るのが最大の特徴です。

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角交換三間飛車の基礎知識、定跡

うっかり三間飛車

【参考図は6手目△3二飛まで】
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v王v金v銀v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v飛v角 ・|二
|v歩v歩v歩v歩 ・v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・v歩 ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ 角 ・ ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 銀 金 王 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=6 △3二飛まで

第58期王位戦七番勝負、羽生善治王位 対 菅井七段戦(段位は当時)で3局も現れたことで一躍注目戦法となった、うっかり三間飛車。

△5二飛と飛車を回ればゴキゲン中飛車になるところを、手が滑ってしまったかのように△3二飛。

うっかりミスではないか(そんなわけはないのですが)、ということから「うっかり三間飛車」と呼ばれるようになりました。

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初手▲7八飛戦法(猫だまし戦法)

【参考図は初手▲7八飛まで】
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v王v金v銀v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・v角 ・|二
|v歩v歩v歩v歩v歩v歩v歩v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ 角 飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 銀 金 王 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=1 ▲7八飛まで

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2手目△3二飛戦法(後手番猫だまし戦法)

【参考図は2手目△3二飛まで】
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v王v金v銀v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v飛v角 ・|二
|v歩v歩v歩v歩v歩v歩v歩v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ 角 ・ ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 銀 金 王 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=2 △3二飛まで

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奇襲戦法の基礎知識、定跡

鬼殺し戦法

【参考図は5手目▲7八飛まで】
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v王v金v銀v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・v角 ・|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・v歩 ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 桂 歩 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ 角 飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 ・ 銀 金 王 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=5 ▲7八飛まで

これぞ奇襲戦法の中の奇襲戦法。

意外性のある派手な手順と決まったときの破壊力は「奇襲」の名にふさわしく、戦法のネーミングの良さと相まって、最も有名な奇襲戦法なのではないでしょうか。

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新鬼殺し戦法

【参考図は▲7七同桂まで】
後手の持駒:角 
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v王v金v銀v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 桂 歩 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ ・ 飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 ・ 銀 金 王 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 
手数=0 ▲7七同桂まで

鬼殺し戦法のような奇襲を仕掛ける突撃力を持ちながらも、仕掛けずに駒組みを進める展開に持ち込むこともできる、「進化した鬼殺し戦法」とも言える戦法です。

奇襲を仕掛けるというよりも、誘いの隙を見せて相手をハメる要素の方が大きい戦法でもあります。

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早石田

【参考図は9手目▲7四歩まで】
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金v王v金v銀v桂v香|一
| ・v飛 ・v銀 ・ ・ ・v角 ・|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ 角 飛 ・ ・ 王 ・ ・ ・|八
| 香 桂 銀 金 ・ 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=9 ▲7四歩まで

石田流のオープニングから、▲4八玉と上がった直後に▲7四歩と速攻を仕掛けていく戦法です。

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▲7七飛戦法

【参考図は5手目▲7七飛まで】
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v王v金v銀v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・v角 ・|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩v歩v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 飛 歩 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ 角 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 銀 金 王 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=5 ▲7七飛まで

先手三間飛車に対して後手が真っ先に飛車先の歩を伸ばしてきたときに、▲7七飛と浮いて飛車先を受ける戦術です。

門倉啓太五段は「無理やり早石田」と名付けています。

狙いは、一手損してでも石田流に組むことです。 

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