石田流の基礎知識 新・石田流とは

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升田幸三賞受賞戦法

「新・石田流」とは、鈴木大介八段が考案した7手目▲7四歩(第1図)からの一連の新構想に付けられた呼び名です。

【第1図は7手目▲7四歩まで】
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v王v金v銀v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・v角 ・|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ 角 飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 銀 金 王 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=7 ▲7四歩まで

「鈴木新手」や「鈴木流急戦」とも呼ばれます。

新・石田流は、第32回(2005年)升田幸三賞に輝きました。

将棋大賞 - 升田幸三賞 - Wikipedia

いきなり▲7四歩

第1図の7手目▲7四歩は、長い間(それこそ数十年の間)成立しないと考えられていました。

なぜなら、第1図以下△7四同歩▲同飛に、△8八角成▲同飛△6五角、という切り返しが見えるからです。

しかし実際には、そこで▲5六角(第2図)と合わせれば先手も十分に戦えることがわかりました。

【第2図は13手目▲5六角まで】
後手の持駒:歩 
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v王v金v銀v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|二
|v歩 ・ ・v歩v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ 飛 ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・v角 ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ ・ 角 ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ 銀 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ 金 王 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩 
手数=13 ▲5六角まで

他にもいろいろな後手のカウンター手段がありますが、どの変化も先手十分に対応できると考えられています。

(ただし、非常に難解です。)

関連棋書

2004年に鈴木八段が新・石田流の新手を披露した翌年(2005年)に、鈴木八段自身がリリースした新・石田流の解説書です。

2011年に鈴木八段がリリースした、さらなる新・石田流解説本です。

 

いずれの棋書も、新・石田流の解説だけでなく、居飛車側の様々な構想に対応できる石田流の戦術書となっています。

新・石田流を避ける後手

新・石田流が成立するとなると、先手にとっては7筋の歩を手持ちにすることができ、手を作りやすくなり、手詰まりになる心配も軽減されます。

この構想が優秀なため(ちなみに7手目▲7四歩でなく平凡に▲4八玉から升田式石田流を目指す構想も十分優秀です)、そもそも第1図の局面を避けようと第1図の前の△8五歩を突かずに先に△6二銀と上がったり、さらにさかのぼって4手目に△4二玉や△1四歩(第3図)とする後手番構想が増えたりもしました。

【第3図は4手目△1四歩まで】
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v王v金v銀v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・v角 ・|二
|v歩v歩v歩v歩v歩v歩 ・v歩 ・|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・v歩|四
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ 角 ・ ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 銀 金 王 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=4 △1四歩まで

「飛車先を伸ばす」という序盤の当たり前の一手△8四歩および△8五歩を減少させてしまうほど、 新・石田流は将棋の序盤戦術に大きな影響を与えた、といえます。

参考サイト

fireworks.hatenablog.jp