将棋世界2017年10月号 ひとくちレビュー

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将棋世界2017年10月号(Kindle版)を購入しました。

ひとくちレビューをお送りします。

三間飛車関連

巻頭に第58期王位戦七番勝負 第3局 ▲羽生王位VS菅井七段

下記記事で紹介した、菅井竜也七段の「後手番うっかり三間飛車」(第1図)から始まる王位戦第3局が、両者のインタビューを交えながら、詳細に解説されています。

www.thirdfilerook.jp

【第1図は6手目△3二飛まで】
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v王v金v銀v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v飛v角 ・|二
|v歩v歩v歩v歩 ・v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・v歩 ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ 角 ・ ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 銀 金 王 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=6 △3二飛まで

「熱闘!羽生将棋」内に王位戦第2局

将棋世界9月号に載っておらず、10月号の目次にも載っていない王位戦第2局ですが、読み進めていったところ、「熱闘!羽生将棋」の中に載っていました。

これにはうっかり気付かない読者もいるのではないでしょうか。

初手から▲5六歩△3四歩▲7八飛?!で始まる「先手番うっかり三間飛車」(第2図。個人的には「時間差猫だまし」と呼びたいところですが、「うっかり三間飛車」がネット上では定着しかかっているようです)の好局が、急所の中・終盤の局面にしぼって約1ページで解説されています。

【第2図は3手目▲7八飛まで】
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v王v金v銀v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・v角 ・|二
|v歩v歩v歩v歩v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩|七
| ・ 角 飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 銀 金 王 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし

手数=3 ▲7八飛まで

極めよ!振り飛車穴熊

今月号の特集は、振り飛車穴熊です。

Chapter 1「ミライの振り穴テクニック」では、講師の青嶋未来五段が、自戦譜を題材に、中終盤のテクニックを解説しています。

取り上げているのは北島忠雄七段、増田康宏四段、佐藤天彦名人戦、斎藤慎太郎七段戦で、全て勝局なのが青嶋五段のすごいところ。豊島八段に勝った1局など、他にも題材となる自戦譜はいくつもあったはずです。

四間飛車穴熊 対 居飛車穴熊のオープニングの末にたどり着いた終盤の局面を題材にした解説ではありますが、三間飛車穴熊党にも十二分に参考になる講座です。

 

Chapter 2「黒沢流 振り飛車穴熊の駒組みを学ぼう」(講師:黒沢怜生五段)は、振り飛車穴熊の序盤の駒組みの解説で、四間飛車穴熊と中飛車穴熊が題材なので、三間飛車穴熊党には残念ながらあまり参考にならないかもしれません。

 

Chapter 3「振り穴党総裁の穴熊から学ぶ 怒涛流が棋界に遺したもの」は、鈴木大介九段のロングインタビュー形式です。

振り飛車穴熊で一時代を築いた大内延介九段の追悼特集でもあり、振り飛車穴熊の歴史を紐解き、振り飛車穴熊の極意も語られた、素晴らしいインタビュー記事です。

かりんの振り飛車WATCH 第6回

「かりんの振り飛車WATCH」も、特集に沿って振り飛車穴熊の次の一手4問と戸辺誠七段の解説になっています。

次の一手問題集 振り飛車穴熊 終盤のトリック

さらに今月号の付録も、本誌の特集に沿った内容で、森信雄七段による39問の次の一手問題集となっています。

最新定跡探査 振り飛車編 VOL.11 対四間飛車銀冠穴熊

タイトルの通り、今流行りの居飛車銀冠穴熊 対 四間飛車(穴熊ではない)の最新形の解説記事です。

銀冠穴熊対策のうち、四間飛車ではなく三間飛車からスタートした場合でも用いることができる作戦も載っているため、三間飛車党の方にとっても参考になると思います。

次号は雁木特集

最後に、居飛車党やコンピュータ将棋ファンの方々のために紹介しておきます。

11月号予告によると、次号は雁木特集で、タイトルは「現代に生きる雁木」になる見込みです。

また、付録は「必勝!雁木戦法」になる予定とのこと。

従来の基本形である、6七と5七に銀が並んだ雁木から、6七と4七に銀が配置された現代風の「ツノ銀雁木」に至るまでの経緯が語られるのでしょうか。

最新形を追求する居飛車党には必見でしょう。