対戦相手も絶賛するコーヤン流

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負けた高野六段が絶賛

前回の記事の中で紹介した、2001年王将戦、▲中田功七段VS△高野秀行六段戦。

【第1図は▲5三歩まで】
後手の持駒:桂 歩二 
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・v金 ・v金v桂v王|一
| ・ ・ ・ ・ ・v角 ・v銀v香|二
|v歩 ・ 馬v歩 歩v歩v銀v歩v歩|三
| ・ ・v歩 ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ 歩 ・ 歩 ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ 銀 歩 ・ 歩|六
| 歩 ・ ・ ・ ・ 金 ・ 歩 ・|七
| ・ ・ ・ 飛 ・ ・ 銀 王 ・|八
| 香v龍 ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:桂 歩
手数=0 ▲5三歩まで

実はつい最近(2017年6月)、負けた高野六段が日本将棋連盟の将棋コラムの中でこの将棋を取り上げ、中田七段の指し回しを絶賛しています。

中盤戦の手順が、かなり長く詳細に解説されています。

そして最後に、以下のように書いています。

実はこの手順、15年以上前の▲中田(功)-△高野戦の手順。

「えぇ、△8六飛から飛車を成らせてくれるの?ありがたすぎる」と思って指していたら、▲5三歩~▲5八飛で必敗に気付き愕然。

「なんて強い人がいるんだろう」と対局中に感動したのを、思い出します。

「コーヤン流」の真の定義とは

厳密には、本譜の四枚穴熊に組ませてからの4筋位取り美濃囲いの構想は、「真部流」と呼ぶべきでしょう。

前回紹介した「最新戦法の話」の中のインタビューで、中田七段は以下のように話しています。

▲3七桂を跳ねずに、▲4五歩〜▲4六銀を実現させたのが大山先生の工夫なんです。

この構えを対穴熊に真部先生が用いて「真部流」になったんです。

  • 右桂(▲3七桂)を跳ねないのが、真部流。

これが、前回の記事で書かなかった、真部流のもう1つのポイントです。

いっぽうコーヤン流は、展開によっては4筋位取り美濃囲いになりますが、穴熊への端攻めを見越して早めに右桂を跳ねているのが基本です。

「コーヤン流三間飛車の極意 持久戦編」で紹介されている対居飛穴戦術でも、「島ノート」で紹介されている「中田功XP」でも、全て序盤で右桂を跳ねています。

 

しかし、真部流とコーヤン流の定義について、私はそんなことは些細なことでどうでもいいと思っています。

高野六段の感動が、全てを物語っています。

コーヤン流の真の定義を載せて、この記事を終わります。

  • コーヤンが指せば、コーヤン流。